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老人性色素斑を消す!3つの有効な治療法と効果を高める5つのコツ

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老人性色素斑に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

老人性色素斑は、紫外線によって生じるシミで、特に外で過ごすことが多い方や外でスポーツをされていた方に多く見られます。

老人性色素斑の治療は実は正しい方法で行えばそれほど難しくはありません。

実は、治療法によっては、逆に炎症後色素沈着を起こすことがあったりするため、注意が必要なこともあります。

しかし、それをあらかじめ分かった上で、さらにその後のアフターケアまでしっかり行うと、とてもきれいに治ることが多いです。

ここでは、老人性色素斑の見分け方や治療法やさらに効果を高めるための注意点について解説いたします。

これを読んで頂くことで、老人性色素斑から解放され、明るい気持ちになっていただければ幸いです。

ぜひ、参考にしてみて下さい。

1.老人性色素斑とは 

日光(紫外線)を浴びることにより生じるシミで、日光性黒子あるいは老人性黒子と呼ばれています。シミで悩まれる方の多くが老人性色素斑です。

中年以降に見られることが多いです。
男女ともに発生します。
よく見られる場所は、日光に良く当たる部分の顔面や手の甲、腕などです。
色は、淡い茶色か濃い褐色で、境界が明瞭な色素斑です。
通常は平らですが、盛り上がっていることもあります。

大きさによって小斑型、大斑型、白斑黒皮症型の3型に分けられます。

小型斑・・・数mm大でほぼ一様な褐色です。

大型斑・・・単独で現れます。

白斑黒皮症型・・・まだらの色素沈着、小型斑あるいは大型斑の色素班に混在して色素脱失斑(白斑)があります。

1-1.発生するメカニズム

長期間、慢性的に日光を受けることにより、表皮角化細胞が光老化することにより生じます。

日光を受けることによって、メラニンが生成され、排出されなかったメラニンがたまることでおこります。

光老化についての詳細は、「光老化の恐ろしい実態と今すぐできる7つの効果的な対策」を参考にしてください。

老人性色素斑が発生するメカニズムの詳細
紫外線により、皮膚に存在するメラノサイト(メラニンを生成させる細胞)がメラニンを過剰生産する細胞に変化するか、ケラチノサイト(表皮の大部分を占める細胞)がメラノサイトを活性化する因子を常に生産する細胞に変化するために発生すると推測されています。

1-2.できやすい場所

日光を浴びやすい箇所にできやすいです。

顔・・・頬、側頭部によく見られます。

手・・・手の甲側、腕では前腕伸側に生じやすいです。

大型斑・・・単発で顔面、前腕伸側に多発します。

白斑黒皮症型・・・手の甲や前腕伸側に発生します。

1-3.他のシミとの見分け方

治療を行う上で、まずはどのシミかを特定する必要があります。

老人性色素斑は、前述のように、日光が良く当たる場所に発生します。
大きさはさまざまで、形は様々ですが、周囲との境界が明瞭であることが特徴です。
ぎゃくに境界が不明瞭であれば、肝斑などを考えます。

肝斑と老人性色素斑の治療法は異なります。
特に肝斑にレーザーやフォトフェイシャルを行うと悪化することが多いので、治療前にきちんと見分けることが大事です。

老人性色素斑の例

肝斑の例

シミの見分け方の詳細は、「シミと肝斑!見分け方とそれぞれに適した治療法」をご覧ください。

2.老人性色素斑の有効な3つの治療法

ここでは老人性色素斑に特に有効な3つの治療法をご紹介いたします。

2-1.レーザー

レーザー光を増殖させて照射する治療方法です。皮膚レーザーの歴史は古く、1963年にまでさかのぼります。

レーザー光とは、単一の波長を有する直進性・集束性の光です。つまり、まっすぐ進む、そろった光ということです。

アレックスレーザー、ルビーレーザー、QスイッチYAGレーザーなど様々な種類があります。

メラニンに吸収される波長のレーザー光を照射することにより、シミに熱が発生し、選択的にシミの細胞を破壊します。また、シミ以外の細胞の損傷は最小限にとどめることができます。

老人性色素斑では、通常、1回の照射で効果が見られることが多いです。

照射の際には、目の保護のためにゴーグルを装着します。

目の近くを照射する場合は、ゴーグルではなく、保護用のシリコン製コンタクトレンズを装着します。

照射の際は、輪ゴムではじかれたような痛みがあります。通常は氷で冷やしながら行うか、さらに麻酔クリームを併用すると痛みは抑えられます。

照射後は、軟膏を塗った後、絆創膏で覆います。通常は、一週間から10日後に絆創膏を取ることができます。

照射後の副作用として、発赤、腫れ、炎症後色素沈着を生じることがあります。

特に黄色人種は白人と比較して、照射による炎症後色素沈着が一時的に出やすい傾向があり、また個人差もあります。照射後に色素が消退するのに時間がかかる方も見られ、長ければ半年ほどかかることもあります。

料金は、大きさにより異なる料金体系やとり放題プランを設定していることもありますが、1箇所1000円前後~数千円程度のことが多いです。

2-2.フォトフェイシャル(光治療)

IPL(インテルス・パルス・ライト)という広い波長域の光を照射する治療方法です。1990年代から皮膚治療に用いられるようになりました。

500~1200nmの可視光線で、分散性・非集束性の光です。メラニン、ヘモグロビン、コラーゲンの吸収波長をカバーしています。

照射によりシミが熱変形を受けて、その部分の表皮が壊死して、小さなかさぶたを形成します。基本原理はレーザーと似ていますが、多少弱いのが特徴です。
したがって、テープを貼るほどのケアは必要ないことが多いです。そのため、顔面に広範囲に多発している方に向いています。

治療の照射の時は、あらかじめ冷却したゼリーを塗布します。治療時間は平均1020分程度です。照射後はすぐにメイクをすることができます。

効果はマイルドなので、繰り返しの照射が必要になります。照射直後の痛みや赤みが出現しにくく、照射後の色素沈着が生じにくいです。

料金は1万円~4万円台とクリニックにより異なります。

フォトフェイシャル(SR)による治療例(治療前、3日後、2週間後)

フォトフェイシャルの詳細は、「フォトフェイシャルって効果あるの?機械の種類と正しい選び方」を参考にしてみてください。

2-3.トレチノイン+ハイドロキノン軟膏

トレチノインは、表皮のターンオーバー(代謝)を促進して、メラニンの排出を促進する成分です。ビタミンAの一種(カルボン酸誘導体)です。

ターンオーバーを促進するため、副作用として紅斑、落屑(皮膚がぽろぽろ出てくる)を生じることがあります。

皮膚の修復力を高め、紫外線を吸収することで皮膚を保護する効果もあります。

また、肌のキメが整い、小ジワも改善し、毛穴が目立たなくなります。

ハイドロキノンは、メラニンの生成、伝達を抑制する成分です。
チロシナーゼと呼ばれる色素を作る酵素を抑える効果があります。また、シミを作る大元である色素細胞そのものの分解作用もあります。

ハイドロキノンは、水溶性軟膏やクリーム、ジェル、ローション剤の形状があります。

副作用として、5%の方に一時刺激、接触性皮膚炎がおこる場合があります。事前に、1週間ほどパッチテストをして、アレルギー反応の有無を確認することが大切です。副作用出現時は、中止するか、あるいはステロイド剤を使います。

トレチノイン、ハイドロキノンはクリニックで処方されています。基本的には市販はされていません。また特にトレチノインは赤みなどの副作用が出ることがあるため、ご自分に合った製剤を選ぶとよいです。

トレチノイン+ハイドロキノン(メラフェード)による老人性色素斑治療例(6ヵ月後)

トレチノインとハイドロキノンの詳細は、「トレチノインとハイドロキノンを併用して綺麗になる悩み別の使用法」をご覧下さい。

3.補助的に用いるその他の治療法

3-1.イオントフォレーシス(イオン導入法)

イオントフォレーゼやイオントフォレーシス、イオン導入法と呼ばれています。

直流電流を用いてイオン化した薬剤を皮膚から導入する方法です。

痛みはない治療です。

シミの治療では、おもにアスコンビン酸(ビタミンC)を導入します。

レーザー治療やトレチノイン・ハイドロキノンよりはマイルドな治療です。時間はかかりますが、リスクを最小限にしたい方に方に向いています。

治療費用は数千円~2万円程度と様々ですが、一般的に、導入する成分を上乗せするごとに価格が上がります。週1回~月1回程度の頻度で改善するまで様子を見ながら行います。治療回数に特に決まりはありません。

3-2.ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、酸を含む薬剤を皮膚に塗って薄く溶かし、皮膚の再生を促す治療法です。

美白剤による治療に比べ、比較的即効性の効果が得られる上、皮膚のきめや小じわなどの改善も図ることができます。

しかし、酸を皮膚に塗るため、炎症後色素沈着が生じるリスクがあります。

また、50歳未満では効果的ですが、50歳代ではその改善度が劣り、60歳以上では色素斑の改善は不変という結果も報告されています。

ケミカルピーリングの治療費は、クリニックで行う場合、およそ1~3万円前後のことが多いです。

ケミカルピーリングの詳細は、「間違えてはいけない!ケミカルピーリングの正しい選び方と施術の受け方」を参考にしてください。

4.老人性色素斑の治療効果を高める5つのポイント

4-1.紫外線を避ける

原因である日光を避けることが大切です。治療後も紫外線を受けると、再発する可能性があります。日光をうまく避けることができない場合は、日焼け止めを使うことも考えましょう。

日常で使用する場合は、白浮きしない程度の弱めの日焼け止め(SPF20-30PA分類は++以上)をお勧めします。

日中は、特に屋内でも窓から紫外線が入ってくるため、朝から使って頂くことも重要です。

紫外線の防御法についての詳細は、「医師解説!簡単に老化防止できる14の紫外線対策と日焼け止め選択法」を参考にして下さい。

4-2.肌への摩擦を最小限にする

日々の肌のお手入れの洗顔・メイクなどの際は、摩擦が起きないように優しく行うことが基本です。治療中の肌は特にデリケートですので、摩擦を極力おさえることが大切です。

4-3.外からのケア~美白剤の外用

美白剤を併用することで、他の治療法の効果を向上させることが可能です。

美白剤は、メラニンの生成・伝達を抑制する成分が入っています。

おもな美白剤として、前述のハイドロキノンがあります。

美白剤にはその他、様々な種類があります。

いずれも、表皮のターンオーバーを促進して、メラニンの排出を促進する成分であるトレチノインを併用すると美白剤の効果が高まります。

逆に美白剤単独で処方された場合、いつまでたっても効果が出にくいことがあります。

美白剤の詳細は、「シミのない美白肌!医師解説ハイドロキノンの選び方とお勧めの製品3」をご覧ください。

4-4.内からのケア~内服薬・食事など

ビタミンCは、酸化型メラニンに対する還元作用、色素を作るために必要な酵素であるチロシナーゼの活性を抑えるなどの美白効果があります。内服薬のほかに、抗酸化作用がある緑黄色野菜や果物をしっかりとるように心掛けるといいでしょう。

4-5.皮膚に詳しい医師の元で指導をうける

副作用のリスクがあるハイドロキノンやトレチノインは医師の指導の下に使用されています。皮膚の状況に合わせて、さまざまな治療法の組み合わせることで効果を高めることができます。

そのためには、一度信頼できる医師の診察を受けることが大切です。

まとめ

老人性色素斑は、日光による刺激でできます。様々な治療で薄くなる可能性の高いシミです。

他の種類のシミと併発していることもありますので、正しい診断のもとで、適切な治療をすることが、きれいに治すコツです。

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