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肝斑を撃退!レーザートーニングの効果を高める2つのポイント

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レーザートーングは、本来肝斑以外のシミの治療に用いるレーザーを弱く設定して、肝斑を治療するために使用するレーザー治療です。

この記事を読まれている方の中には、レーザートーニングは本当に効果があるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

実はレーザートーニングは肝斑に一定の効果が期待できます。

しかし、効果をしっかりと出すためには、レーザーの出力や治療頻度をきちんと守る必要があります。

もし正しい方法で行わなかった場合、肝斑が治らなかったり、悪化することや、白斑などの副作用が起こったりすることもあります。

この記事では、肝斑の治療効果を出すための必要な知識や、さらに効果を高める方法についても解説いたします。

ぜひ参考にしてみてください。

1.レーザートーニングとは

レーザートーニングは肝斑に効果がある治療法です。ここでは、レーザートーニングとは何か、そして肝斑とはどういった症状なのかを解説します。

1-1.肝斑とは

表皮基底層でメラニン色素が多く生じる病態であり、成人以降、主に左右の頬に褐色・広範囲に発症する色素斑です。額や鼻下などにも生じることがあります。日焼け、乾燥、ストレスや不適切なスキンケアが悪化要因と考えられます。また、発症されるほとんどが女性であり、閉経後510年で自然軽快する例が多いことから、女性ホルモンの関係も考えられます。ただし、これらの因果関係は明らかではなく、例外もあります。

1-2.レーザートーニングとは

レーザーを使用する、肝斑の治療方法です。波長1064nmの、QスイッチNdYAGレーザーという機器を低出力(2.83.2J/cm2)で使用します。メラニンへの作用がありながらも、表皮へのダメージが少なく、肌の色が濃い方でも安全に照射できると言われています。また、かさぶた、赤みなどによるダウンタイムがないことも特徴です。

従来、肝斑に対しレーザー治療は禁忌とされてきましたが、レーザートーニングは、肝斑治療として有効性が認められています。

2.レーザートーニングが効果を発揮するメカニズム

ここでは、なぜレーザートーニングが肝斑に効果的なのかを解説します。

2-1.シミ用レーザーとの違い

レーザートーニングで使用する機器も、いわゆる一般のシミ取りレーザーと呼ばれるものです。(QスイッチNdYAGレーザー)ただし、肝斑に対して、レーザーを通常の出力で照射してしまうと、メラニン色素は破壊されるものの、肝心のメラノサイト(メラニンを形成する細胞)がレーザー照射の炎症で刺激され、結果メラニン色素が増加・悪化してしまいます。そこで、レーザートーニングでは、レーザーの照射を低出力にし、照射出力分布を均一(トップハット型)にした設定で治療に用いることにより、穏やかにメラニン色素を破壊します。低出力(1064nm)のレーザー光は、皮膚組織内の水分にほとんど吸収されないので、角質層を衰退することなく通り抜けます。これにより皮膚のバリア機能も維持され、周囲への炎症が広がらずに治療することが可能となりました。

2-2. 改善のスピード・治療の頻度

1~2週間ごとに、3回~5、6回行うのが一般的です。症状を見つつ、7~10回行う場合もあります。(ただし10回を超えてくると、白斑(白抜け)の発生リスクが高くなると言われています。)

多くの場合、2~3回の治療では色調に大きな変化は確認できません。3~4回目の治療後から全体的な美白効果と色素沈着部位の色調改善が見られてくるのが一般的です。

3.併用すべき他の肝斑治療

肝斑治療には様々な方法があります。ポイントや注意点もあわせて確認してみてください。

他の治療を併用すべき理由として、レーザートーニングのみで治療を行う場合、回数がかかりすぎると白斑のリスクが高まることがあげられます。

他の治療を併用することで短期間に改善が得られ、白斑のリスクを減らすことが可能と考えます。

3-1. トラネキサム酸内服療法

1日3回(使用量750mg)を内服します。目安として3ヶ月続け、その後は次第に減らしていきます。

医療機関で通常は処方されますが、市販薬でも治療が可能です。

費用は、1ヵ月分で約3,000円です。

【注意点】内服を中止すると、約2ヶ月で再燃することが多いです。

3-2.ビタミンC、ビタミンEの内服

ビタミンC・・・酸化型メラニンに対する還元作用、メラニン生成の抑制などによる美白効果

ビタミンE・・・メラニン生成の抑制、抗酸化作用

【注意点】効果は緩やかと言えます。また、内服によるビタミンC摂取は一定の摂取量を超えると尿中に排泄されます。そのため皮膚にビタミンCを留めるためには、内服のほかに外用による補給が必要であると考えられます。

3-3.トレチノイン・ハイドロキノン外用療法

ハイドロキノン、トレチノインは、それぞれ以下のような効果があります。

・ハイドロキノン・・・シミを作る酵素であるチロシナーゼを抑えます。

・トレチノイン・・・皮膚の新陳代謝を促し、メラニンの排泄を促す効果があります。

肝斑に対して約3ヶ月使用することで改善が見られることが多いです。

肝斑以外のシミに対しても、改善効果があります。

費用は、2000~50000円です。

【注意点】トレチノイン・ハイドロキノンは赤み・ヒリヒリ感などの皮膚刺激症状が出やすいことがあります。

トレチノイン・ハイドロキノン療法についての詳細は、「トレチノインとハイドロキノンを併用して綺麗になる悩み別の使用法」を参考にしてみて下さい。

  • ケミカルピーリング

余分な角質を除去し、表皮の新陳代謝を促し、メラニン色素の排出を促進します。

クリニックで行う場合、費用はおよそ1~3万円前後のことが多いです。

【ポイント】角質の肥厚の状態を見極めて行うことが重要です。

【注意点】あまりやりすぎると、乾燥や炎症後色素沈着を起こすこともあります。

ケミカルピーリングについての詳細は、「間違えてはいけない!ケミカルピーリングの正しい選び方と施術の受け方」を参考にしてみて下さい。

  • イオン導入

皮膚に微弱な電流を流して、有効成分を皮膚内に浸透させる方法です。成分は、一般的にビタミンCやトラネキサム酸が用いられます。

治療費用は数千円~2万円程度です。

導入する成分を上乗せするごとに価格が上がります。

1回~月1回程度の頻度で改善するまで様子を見ながら行います。

【ポイント】どのような栄養素を入れるかで効果が変わってきます。

【注意点】イオン導入単独では、効果が弱い点に注意が必要です。補助的な治療法と考えてください。

3.レーザートーニングの効果をより高めるポイント

より効果的にレーザートーニングを受けていただけるよう、ぜひこちらも参考にしてください。

3-1.肌への刺激を最小限にとどめる

肌への摩擦、紫外線、乾燥、ストレスなども悪化要因となります。肝斑は生活習慣病のようなものです。治療で治すというよりは、よい状態を保つことを心がけましょう。

スキンケアの詳細は、「美肌になりたい!40代女性のための効果的なスキンケア8つのポイント」を参考にして下さい。

3-2.紫外線対策を行う

肝斑は悪化する要因が複数あり、可能性のある原因を避けることが大切です。まずは紫外線予防を行うことが最優先だと考えます。

紫外線防止についての詳細は、「医師解説!簡単に老化防止できる14の紫外線対策と日焼け止め選択法」を参考にしてみて下さい。

4.レーザートーニングの効果がでない方の特徴

次のような方はレーザートーニングの効果が出ませんので注意してください。

4-1.診断がそもそも間違っていた

レーザートーニングは肝斑の治療法です。

肝斑以外のシミでADMなど紛らわしいものもあります。

なかなか効果が見られない場合は、信頼できる医師に相談してみて下さい。

ADM、老人性色素斑と肝斑の見分け方についての詳細は、「シミと肝斑!見分け方とそれぞれに適した治療法」を参考にして見てください。

4-2.洗顔をする時にこすり過ぎている

レーザートーニングの効果がなかなか見られない場合、こすっていないと思っていても実は刺激を受けていることもあります。

泡を多めにして「洗い過ぎない」という意識を心がけてみると、何も治療しなくても数か月で肝斑が改善することもあります。

5.レーザートーニングのコスト

料金は、美容クリニックによって変わってきますが、1回あたり約27,000円※が相場です。
クリニックによっては、セット料金で行っていたりする施設もあります。
ただし、効果を出すためには複数回(3~5回程度)の治療が必要なので、全体として81,000~135,000円くらいの予算が必要と考えておくとよいでしょう。
コストを抑えたい方は「肝斑の原因と最もきれいに安く治療する方法」を参考にしてみて下さい。

※美容クリニック22施設を調査。トライアルや限定初回料金、セット料金の金額は除外しています。

5.知っておくべき副作用

気にするほどではないですが、副作用があることも知っておくことが必要です。

・紅斑、痛み

・色素脱失・・・10回以上行うことで白抜け(色素脱失)の可能性があります。

・湿疹・・・熱アレルギーによる反応で、湿疹を生じることがあります。

・皮膚の青色変化・・・金製剤・シオゾールを内服されたことがある方に生じる場合があります。

・肝斑が悪化することがある・・・未治療の肝斑への施術や照射の設定、照射手技が原因で起こることもあります。

レーザートーニングの起こりうる副作用についての詳細は、「肝斑治療前に知っておくべきレーザートーニングの5つの副作用」を参考にしてみてください。

まとめ

肝斑は多くの方が悩む症状です。しかし、短期間で治そうと焦らず、まずは紫外線対策、肌の刺激を防ぐなどの予防や症状に併せた治療から始めてみましょう。今回ご紹介したレーザートーニングは肝斑に対して有効ですが、内服や外用療法も同時に行うとより効果的に治療できます。まずは肝斑を正しく診断することが大事なので、信頼できる医師にご相談されてください。

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