40代の方で、気がついたら以前はなかったシワやたるみに気づいて鏡を見たり、写真を撮るたびに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
40代は、コラーゲンの減少などによる皮膚の老化がはっきりと出はじめる時期です。皮膚は時間とともに老化していきますが、生活習慣で老化のスピードは変わってきます。老化を遅らせるスキンケアを行うと、長期的には大きな差が出てきます。
今回はスキンケアにより美肌になるための8つの改善方法をお伝えします。ぜひ参考にしてください。
目次
1.ダメージが蓄積されることによって40代女性に起こる皮膚の変化
30代で始まるコラーゲンの減少は、40代になると見た目の容貌の衰えとして見えてきます。また、それまで蓄積された紫外線や生活習慣のダメージが表面に出てきます。
これまでのダメージはどんなケアをしてもなかったことには出来ません。
ケアや予防に気をつけてきた方は、あまり老化を感じさせない外見を維持できることもありますが、あまりケアをしていなかった方は、シワ・たるみ・シミなどの変化が徐々に出はじめる年齢です。
ただし、これから気をつけていくことで、この先10年後がまた大きく変わってきます。
1-1.シワ・たるみが増える
各年代の皮膚を顕微鏡レベルで調べた研究によると、顔面の皮膚のコラーゲンは30代より変性を始めて減少していきます。
エラスチンという皮膚のばねの役割をするたんぱく質は変性していき、減少したコラーゲンを埋めるように増加します。
線維芽細胞のコラーゲン・エラスチンのの合成能も減少していきます。古いエラスチンが蓄積する一方で、新しいエラスチンは作られなくなっていきます。
また、加齢とともに細胞外基質のコラーゲンを分解する役割のあるMMPsの異常発現も見られてきます。
これらは、内因性(加齢性)の皮膚の老化を生じさせ、皮膚が薄くなる、小ジワなどの症状が出てきます。
内因性の皮膚の老化以外に外因性の老化があります。
これは、紫外線やタバコ、精神的ストレス、乾燥、酸化ストレスなどが関わっています。
外因性の皮膚の老化は顕微鏡レベルでも外見的にも同じような所見が見られます。
結論として、皮膚の老化は、複合的な現象で、外因性・内因性の老化はともにコラーゲン・エラスチンの量的・質的な変化をもたらします。
1-2.シミが増える
紫外線の影響によりシミが発生します。その影響は年齢を追うごとに徐々に蓄積されていきます。
最初は薄いくすみだったものがくっきりとなったり、隣同士のシミがつながったりします。
シミには老人性色素斑と呼ばれる境界がはっきりとしたシミ以外に両頬に左右対称にできることが多い肝斑、鼻を中心とした薄い点状のそばかすなどいくつかの種類があります。シミには原因不明のものも多くありますが、ほとんどに紫外線が関与しています。
1-3.皮膚の乾燥
皮膚の老化、角質の機能低下により保水力が落ちていきます。また、こすりすぎなどの習慣は肌荒れや小ジワの原因となりますが、長期間繰り返すと不可逆的な変化になってしまいます。
2.上手なスキンケアで得られる3つの変化
2-1.見た目が若くなる
地道なケアで10年後、20年後に大きな差が出ます。
ちょっとした気をつけることをやるかやらないかでシワやたるみの出方に違いが出てきます。
当然、シワやたるみが多いと老けて見られます。
2-2.美容医療にかけるコストが減らせる
毎日のケアをすることで老化を予防でき、将来的に美容医療にかける費用が少なくてすみます。
毎日のケアには費用がかからないものもありますので、是非試してみてください。
2-3.毎日の気分が良くなる
鏡を見て、シミやシワがあると憂鬱な気分になりますよね?
スキンケアをすると日々キレイになっているという安心感以外にも、実際に効果を出すことによって得られる満足感もあります。
3.これで若返って見える!40代女性のためのスキンケア8つのポイント
3-1. 自分の肌質を知る
脂性肌、乾燥肌、正常肌、あるいはその組み合わせ、または敏感肌、赤ら顔など、皮膚のタイプを知ることが大切です。例えば、油分は高く、水分が低い肌に、油分を増やす製品を選ぶことは誤りです。
肌に合った製品を使用することで、肌の見た目や触った感触が改善していきます。
各肌質の特徴は以下の通りです。
・赤ら顔・・・一般には敏感肌として知られています。発みが出るのは主として鼻、頬、耳の前およびあごです。首が自然にほてることもあります。
・乾燥肌・・・このタイプの方は、生まれつき皮脂(油分)の分泌が少ない性質をもっています。外観はくすんでおり、きめが粗く柔軟性に欠けるという特徴があります。暖房があるところでは、焼けるような感覚やかゆみを生じます。
・脂性肌・・・皮脂腺の活動性が高すぎることが原因です。手触りは脂っぽく、ニキビが出来やすいです。
3-2.スキンケア製品の指示に従って使用する
量を多くすれば効果が高くなるという考えは誤りです。
過ぎたるは及ばざるが如しと言いますが、量を多くしすぎると、いくら有効成分でも副作用により害を及ぼすことがあります。
指示された用法・容量は守るようにしてください。
例えば、塗る量が多くなることで毛穴が詰まったり、皮膚の色調に変化がおこることなどがあります。
スキンケア製品が効果を出すまでの時間を知っておきましょう
保湿剤はすぐに小ジワを改善する効果を出してくれますが、その他のほとんどの製品は効果を出すのに最低6週間はかかります。 3ヶ月かかるものもあります。効果がないからと言って見切りをつけて頻繁にスキンケア製品を換えるのは得策ではありません。
3-3.禁煙
喫煙は、コラーゲンを破壊し、皮膚の血流を悪くすることで皮膚の老化を促進します。
また喫煙により傷が治りにくくなったり、乾癬などの皮膚疾患を悪化させることが研究で分かっています。
3-4. 起床時、寝る前、汗をかいた後にやさしく丁寧に洗顔する
朝・夕の1日2回行いましょう。
朝の洗顔は、睡眠中に出てきた汚れと繁殖した菌を除去することが目的です。夜は、皮膚に付着した細かいほこり、汚れ、化粧を除去します。
丁寧な洗顔により肌の美しさを最大限に引すことができます。
・洗顔の手順
STEP1.ぬるま湯で濡らしてください。
STEP2.洗顔料で、指先で円運動させて優しく洗顔します。泡は多めにしてゴシゴシこすらないように気をつけます。
STEP3.完全にすすぎ落とします。
STEP4.きれいなタオルで顔をやさしく軽くたたくように拭き取ります。タオルで拭く時もこすらないように気をつけてください。こすってしまうと、ニキビを含むさまざまな肌の状態を悪化させる可能性があります。
・洗顔料の選び方
敏感肌の方には、シンプルな固形石鹸は余分な油を含まず、肌への負担も少ないので最も適しています。
脂性肌の方は、低刺激の洗顔フォームでソフトに洗顔し、すすぎも十分に行ってください。過剰に洗いすぎると角質の破壊を招き、乾燥や肌荒れを招きます。
乾燥肌の方は、液体状の洗浄剤では界面活性剤により皮膚の油分が皮膚から漏れ出るため、固形石鹸がお勧めです。
3-5. ストレスを軽減する
ストレスをうまく発散させることで、美肌になる効果もあります。
乾癬やアトピー性皮膚炎などの一部の皮膚疾患は、強いストレスを感じたときに発症することがあるくらい、皮膚は心理面の影響を受けます。
また、ストレスは、ニキビや湿疹、酒さなどの皮膚疾患を引き起こす可能性があります。
3-6. 健康的な食事
健康的な食事は皮膚の栄養となり、皮膚の美容に効果があります。果物や野菜、脂肪の少ないタンパク質、酸化していない良質な脂肪をバランスよく食べてください。
詳しくは、「30代以上の方必見!老化防止に役立つ簡単レシピ7選」を参考にしてみてください。
3-7.十分な睡眠を取る
睡眠の質が悪いと内因性の老化(小ジワ、シミ、皮膚のたるみ)が悪化する原因となります。また皮膚の修復能力が低下します。
睡眠と休息をしっかりとるようにしましょう。最も健康的な1 日の睡眠時間は7 ~8時間であると言われています。眠前のPCやスマホ、飲酒は睡眠を浅くさせるので注意が必要です。
3-8.保湿をする
40代からは皮膚の油分が低下するため、特に入浴後に保湿を心がけて下さい。
保湿剤は、水分を肌に閉じ込め、小ジワを改善します。
それにより、メラニンが集積して見えなくなり、肌の色が明るくなります。
保湿は、入浴後に行うのが効果的です。
保湿剤は、皮膚本来のバリアを壊さないために、界面活性剤フリーのもの、できればワセリンベースのものがお勧めです。
小指の先くらいの少ない量をこすらずに、載せるように塗ってください。
もし冬場などで乾燥している場合は、1日数回、保湿剤を塗るとよいです。
その他、冬場の乾燥には加湿器も有効です。
4.スキンケア製品の選び方
4-1.刺激の少ないスキンケア製品を使用する
スキンケア製品やメイクは、オイルフリーのものがよいです。
肌に刺激が少なく、無香料の製品を使用することがおすすめです。
香料の入った石鹸、アルコールを含む化粧水や香りの付いた製品は、皮膚を乾燥させ、老化を促進する原因となることがあります。
特に敏感肌の方は「低アレルギー性」と表示された製品であっても、パッチテストをすることをお勧めします。
腕の内側など目立たない箇所に少量1日2回4〜5日間程度付けてみます。
反応がなければ、顔に塗っても安全である可能性が高いです。
刺激があったり、赤くなったりする場合は使用しない方がよいです。
4-2.スキンケア製品の数を制限する
複数の製品を使用すると、皮膚を刺激が高まる傾向があり、これは乾燥などの老化現象を促進することがあります。
また、どれが効果があって、どれがないのかが不明確になるために、一つずつ厳選して使用するとよいです。
4-3.効果は価格に比例しない
価格と効果は比例するとは限りません。手頃な価格でも効果的な製品はあります。
派手な広告に惑わされないようにしましょう。
4-4.トレチノインが入っているものを使用する
トレチノイン(レチノイド、ビタミンAの一種)を含む製品は、肌の若返り効果が期待できます。1年くらい使用すると、傷んだ皮膚が修復されるというデータもあります。
また、抗酸化物質を含む製品は紫外線などのダメージから皮膚を守ってくれます。
これらが含まれる製品がお勧めです。
4-5.効果を求めるならクリニックでの購入がおすすめ
特に日本では効能が強い薬をドラッグストアでは買えません。
本当に効果を求めるならクリニックで購入しましょう。
また、個人輸入の業者からネット経由で購入する場合は、ニセモノの報告もあるので、信頼できる業者かきちんと調べてから購入することをお勧めします。
5.おすすめのスキンケア製品
モイスチャージェル1(プロテアジャパン社)
価格:4,104円(税込み)
基本的にはクリニックで購入可能ですが、一部の通販でも購入可能です。
この製品は、パルミチン酸レチノール(レチノイドの一種)のほか、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、レスベラトロールなどの抗酸化物質をバランスよく含んでいるのでお勧めです。
また、香料・着色料をはじめとした余分な成分を極力使用しておらず、使い心地も良いです。
使用すると小ジワ・キメの改善やハリ感が上がります。
この製品の主成分であるパルミチン酸レチノールは、前述のトレチノインほどの強い効果はありませんが、副作用のリスクが低いため、あらゆる肌の方に気軽に使えます。
冷蔵庫や引き出しなど日の当たらないところに保存して3ヶ月くらいを目安に使い切ってください。
特に乾燥肌、脂性肌の方は他のシリーズもありますので、クリニックを受診して医師に相談してみて下さい。
・使用方法・・・毎日、朝・夜に使用します。洗顔・トーニング(別商品の化粧水)の後、適量(パール2粒大)のジェルを手に取り、顔全体になじませるようにのばします。日焼け止めはこの上から塗ることができます。
・おこり得る副作用・・・赤み、ほてり、乾燥、腫れ、かゆみ、ニキビ・吹き出物の一時的な活発化
・主成分・・・水 グリセリン ポリソルベート40 パンテノール (アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー テトラヘキシルデカン酸アスコルビル アスコルビン酸 トコフェロール レスベラトロール EDTA-2Na パルミチン酸レチノール ヒマワリ油 カロチン パルミチン酸アスコルビル ゼラチン スクロース コーン油 コーンスターチ ルイボス葉エキス ハニーブッシュ葉エキス 水酸化Na
まとめ
40代になると、シミ・シワ・たるみなど、これまでのダメージの蓄積が表面に現れることが多くなります。しかし、毎日のケアでこれらは改善あるいは予防可能なものも多いです。
どうしても肌について問題があると思われる方は、専門の医師にご相談ください。