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トレチノインクリームの選び方と3つの使い方|ジェルとの違い

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tretinoi cream アイキャッチ

トレチノイン(レチノイン酸)は、ビタミンAの誘導体(変化したもの)(=レチノイド)で、元々肌に栄養として存在しています。塗り薬として、ハイドロキノンという美白剤と一緒に使われることが多い医薬品です。トレチノインの効果は、一言で言うと、美肌・老化防止効果です。

日本においては、トレチノインはクリニックで処方される医薬品となっています。しかし、海外では、トレチノインが市販されている国もあるため、輸入代行業者からネットでトレチノインを購入している方も多いのではないでしょうか。

実はトレチノインは、副作用も強い薬です。

間違った使い方をすると、炎症性色素沈着などによりかえってシミが濃くなったり、赤みや皮剥けで以前よりも悪くなったりすることにもなりかねません。

また、個人輸入した海外の医薬品については、厚生労働省からも注意喚起がなされています。

しかし、価格的には安価であるため、注意事項を知った上で、慎重に使う分には有効なものかもしれません。

今回は、トレチノインクリームを使用する前に知っておくべきポイントをお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

1.トレチノインとは

トレチノイン(レチノイン酸)は、ビタミンAの誘導体(変化したもの)(=レチノイド)で、元々肌に栄養として存在しています。

食物からとられたビタミンA(レチノール)は、体内の酵素により、レチナールという物質を経てレチノイン酸に代謝されます。レチノイドとはこれらの総称です。

レチノイド概念図

トレチノインは、レチノイン酸のうち、トランス型と呼ばれる構造のものを薬剤として合成したものです。

トレチノインクリームは、トレチノインを精製した粉末をクリーム(水+油+界面活性剤)に溶かした薬剤です。

1-1.トレチノインクリームの効果

トレチノインには以下のような効果により、様々な症状を同時に改善することが可能です。

特にシミ・くすみに対しては、ハイドロキノンと併用することが多いです。

“トレチノインの肌への効果”

  • 皮膚の代謝を高め(ターンオーバーが早くなる)
  •  コラーゲンを増える
  •  紫外線を吸収し、ダメージから皮膚を保護する
  • 血流が良くなる

“トレチノインで改善する症状”

  • ニキビ
  • 小ジワ・乾燥
  •  シミ・くすみ
  • 肌の弾力低下
  • やけどの跡、皮膚のツッパリ

トレチノインの効果については、「画像でわかるトレチノインの効果と効果を最大限高める9つの注意点」を参考にしてください。

1-2.トレチノイン「クリーム」と「ジェル」の違い

トレチノインクリームとトレチノインジェルの違いは、基材と呼ばれる、トレチノインの粉末を溶かすベースの違いによるものです。

トレチノインは、脂溶性ビタミンなので、油に溶けます。

オイルやクリーム(油脂が入っている)の方がよく溶けますが、皮膚には浸透しにくいです。

しかし、その分、副作用も出にくいというメリットもあります。

実際のレチンーAという製品では、配合量に違いがあります。

トレチノイン製品の2つの種類―ハイドロキノン配合の有無について

  • トレチノイン製剤には、東大式と呼ばれるトレチノイン単独の製品と、メラフェードなどのトレチノインとハイドロキノンがあらかじめ配合された製品とがあります。それぞれ、国内のクリニックで処方されるもので、市販はされていません。赤みなどの副作用もある程度受け入れられる方や、通院しながら短期間でしっかり治療したい方は、東大式がお勧めです。一方、副作用をできるだけ避けたい方や、頻繁な通院が難しい方はメラフェードが向いています。
  • トレチノイン製品のそれぞれの詳細については、「塗るだけで簡単に美肌を手に入れる!2種類のトレチノイン製品の使い方」を参考にしてください。

2.トレチノインクリームの入手方法

トレチノイン製品には様々なものがあります。日本では、20178月現在、トレチノインの市販薬はありません(トレチノインよりも効果が弱いレチノールは市販されています)。

トレチノインの入手方法としては、クリニックで処方してもらうか、個人輸入により海外の製品を購入するかのどちらかになります。

クリニックで処方されるものは、医師の指導のもとに使います。また、何かあった場合などにアフターケアが受けられるというメリットもあります。

個人輸入のものは自己責任で使用することになりますが、もし購入するのであれば、できるだけ安全性を優先して、低濃度のものから始めることをお勧めします。

個人輸入の薬剤の注意点

  •  海外のものは容量などが日本人向けではないことも多く、また成分がきちんとしたものである保障はありません。
  • 厚生労働省HP「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」には以下の注意書きがあります。「国によっては、医薬品等の品質等について、我が国と同じレベルでの確認が行われていないことがあります。品質等の確認が行われていない医薬品等は、期待する効果が得られなかったり、人体に有害な物質が含まれている場合があります。
  • 不衛生な場所や方法で製造されたものかもしれません。」

3.トレチノインクリームの正しい選び方

おすすめは、Retin-A(レチンA)クリーム0.025%

トレチノインは前述のように、副作用も強く、できれば医師の処方・指導のもとに使う方がよいです。

しかし、リスクを承知の上で個人輸入品を使用されるのであれば、以下の理由からレチンA(Retin-A)をお勧めします。特に初めての方は、まずは0.025%で安全に使用するのがお勧めです。これでも美肌効果は出せます。0.01%はさらに安全です。

レチンAクリームには、0.025% 、0.05%0.1%があります。(それぞれ20gと45gの製品があります)

また、レチンAジェルには、0.01%0.025%があります。(それぞれ15gと45gの製品があります)

なお、レチンAクリーム120gで2000円程度です。

日本人を被験者としたある報告でRetin-Aクリームを使用した臨床試験があります。

その中で、0.1%卜レチノイン(Retin-Aクリーム)を使用した時は、多くの被験者が副作用に耐えられませんでした。しかし、低濃度の0.025%に変更することで継続できたという報告があります。

0.1%は東大式のトレチノインと同じ濃度ですので、副作用が強く出る可能性があります。

4.トレチノインクリームの基本的使用方法

4-1.必ず試し塗りをする

トレチノインは副作用がある塗り薬です。

まずは顔の目立たない部位(生え際など)に少量を数日間塗って、問題ないかを確かめた方がよいです。特に目の周り、口周り、小鼻の周辺は荒れやすいので注意してください。

4.2.まずは薄めの濃度から始め、慣れてきたら濃度を上げることを検討する

副作用のリスクを最小限にするため、まずは薄めの濃度で少量から始めてください。

塗った直後に皮膚の変化を観察して、1分以内に皮膚がポロポロ出るようなら、量を減らした方がよいです。

もし0.025%で物足りない場合や慣れてきた場合、あるいはシミをしっかり取りたい場合は、濃度を少しずつ上げてもよいです。

その場合、濃度の異なる製品を購入するか、2度塗り、3度塗りすることで塗る量を増やすかの方法があります。

4.3.シミを取る場合は、ハイドロキノンを併用する

ハイドロキノンはメラニンの生成をおさえる作用があります。

トレチノインと併用することで、日光のシミ、肝斑、炎症性色素沈着などが治療できます。

トレチノイン+ハイドロキノンを用いてシミ治療を行った複数の臨床試験の結果を見ると、シミ治療における有効な濃度設定は、トレチノインは0.050.1%のものを、ハイドロキノンは2~5%のものを使用して、効果を上げているものが多いです。

ハイドロキノンは、基本的には医師に処方されるものですが、これも個人輸入により海外のものを購入することが可能なようです。

トレチノインの保存方法

  • トレチノインは、光に当たると簡単に劣化します。熱、空気、湿気にも弱く、すぐに劣化してしまいます。そのため、直射日光の当たる場所は避け、できるだけ冷蔵庫や引き出しなどに保管しましょう。
  • レチンAクリームは26.6℃以下の場所に保存するように注意書きがあります。

5.トレチノインクリームの目的別正しい使い方

ここれでは、レチンAクリーム(ジェル)の説明書に準じた、シミ、美肌、ニキビのための使い方をご紹介します。レチンAクリームは、本来海外でニキビの治療目的で使用する薬剤です。国内でトレチノインを使用する際は医師に処方され、その指示のもとに使用します。ここでご紹介する方法は、あくまでも参考にとどめておいていただき、自己責任で使用してください。

5-1.シミが気になる場合

シミにも色々あるので、まずは正確なシミの診断が必要です。医師に診断してもらうことをお勧めします。

トレチノインでシミを治療する方法は、東大式に準じた方法で行います。

ハイドロキノンを併用して治療を行いますが、シミの種類によっては、レーザーなどを併用するとよいです。

使用方法

STEP

マイルドな薬用石鹸を使用して洗顔をします。

洗いすぎやはニキビを悪化させる原因なので注意してください。

タオルでやさしくパタパタふき取ります。ゴシゴシこすらないように気をつけてください。

その後、トレチノインの刺激を最小限にするため、20~30分時間を空けて乾かすことが重要です。

STEP2

トレチノインはシミからはみ出さないようにベビー綿棒などで正確に塗るようにします。

一方、ハイドロキノン軟膏は広めに塗ります。その際に、トレチノインがシミからはみ出ないように注意します。

シミへのトレチノインクリームの塗り方

保湿クリームと日焼け止めも忘れずに塗るようにして下さい。

通常、開始後数日で赤みや皮膚がポロポロむけたり、ヒリヒリ感が出てきたりします。

逆に1週間経ってもこういった反応がない場合は、濃度が低いことが考えられるため、濃度を上げるか、塗る頻度を増やします。

これを最長2ヶ月程度まで継続します。2ヶ月経ったら、シミが落ちていなくても一度次のステップに移ります。

または、シミが消えてきたらトレチノインを中止して次のステップを行います。

STEP3

トレチノインを中止して、ハイドロキノンのみを広めに1~1.5ヶ月程度塗り続けます。

トレチノインは、一旦休むことで次に再開した時の効果が高まります。

STEP4

トレチノインとハイドロキノンを再開します。(STEP1から繰り返す)

ある程度の効果が出たら、頻度を落として使用することでいい状態を維持できます。

5-2. 美肌目的の場合

美肌目的では顔全体に塗ります。

小ジワや皮膚のハリの改善効果が期待できます。

ただし、ほうれい線などの大きいシワの改善は難しいです。

この方法では、シミの治療法とは異なり、濃度を低めに設定します。

トレチノインクリーム(またはジェル)を1~2日に1回程度で顔全体に塗り、反応を見ながら投与濃度、投与回数を増やしていきます。

使用方法

STEP

マイルドな薬用石鹸を使用して洗顔後、タオルでやさしくふき取ります。

その後、20~30分時間を空けて乾かします。

STEP2

チューブから1cm程度を指に取ります。

まず、額、顎、両頬に付け、患部全体に広げます。 皮膚にやさしくなじませます。

保湿クリームと日焼け止めを上から塗ります。

トレチノイン塗布方法

3ヶ月続けた後は、1ヶ月以上の間隔を空けて再開します。休むことで、再開した時に効果が高まります。

5-3.ニキビ解消が目的の場合

レチンAは本来ニキビの治療薬として、海外では医師によって処方されるものです。

トレチノインは毛穴の角栓を除去し、皮脂を減少させることでニキビを改善します。

ニキビの治療法も美肌目的の使用法と同じ方法でよいです。

6. トレチノインクリームを使う前に知っておくべき注意点

6-1.トレチノインクリームには副作用がある

炎症がおきる(レチノイド反応)

トレチノイン塗布後、数日~数週間、赤み、乾燥、ヒリヒリ感、皮膚がポロポロ剥離するなどの炎症症状が生じることがあります。

1週間から数週間程度で自然に落ち着いてきます。

どうしてもつらい場合は、塗る頻度を落としたり、非常に敏感肌な場合は、低濃度のトレチノインをを塗布して1時間後に洗い流すという方法も有効です。

また、ハイドロキノンに対してアレルギーが起こることがあり、トレチノインへのレチノイド反応と判別が難しいこともあります。

レチノイド反応にびっくりしてやめてしまう方がいますが、うまく工夫しながら乗り切っていくことで美肌が手に入れられることも多いです。

ただし、極端な赤みや水疱、むくみなどが出た場合は、中止し、医師の診察を受けることをお勧めします。

トレチノインの使用にともなう炎症反応は、使用中止により元に戻ります。

・ 炎症性色素沈着

トレチノインの反応が強く出すぎると、炎症が生じて色素沈着が起こることがあります。トレチノイン使用中は皮膚が特に敏感になります。日焼け止めやメイクを塗る時や落とす時、また洗顔時やタオルで拭く時にこすらないように気をつけてください。ちょっとした摩擦でも炎症性色素沈着が起こることがあります。

基礎化粧品はアルコールフリーの刺激が少ないものを使用しましょう。また、風や寒さなどの極端な気候も刺激の原因となります。

・日焼けしやすくなる

トレチノイン治療中は、肌が敏感になり、日焼けしやすくなります。

強い紫外線を短時間に浴びると、刺激によりかえって黒くなってしまうことがあります。

日傘、帽子、日焼け止めなどにより紫外線対策をして下さい。もし日焼けをしている場合は、トレチノインの使用により日光への感受性が高まるため、日焼けが落ち着くまで製品の使用を中止してください。

トレチノインの副作用については、「トレチノインの意外と怖い副作用|これを知らないと失敗する7つのポイント」を参考にしてください。

6-2.あえて副作用が出るような使い方を受け入れる

トレチノインの濃度が低いと効果も弱くなります。副作用を心配するあまり、弱い濃度のものを使い続けても結果がなかなか出ないこともあります。赤みなどの症状を見ながら、濃度を少しずつ上げていくのがポイントです。

6-3.妊娠中または妊娠する可能性がある場合は使用を控える

トレチノインを皮膚に塗っても血液中のトレチノイン濃度が上昇することはありませんが、念のため使用を控えてください。

まとめ

トレチノインは、皮膚の代謝を高め、ハイドロキノン(美白剤)と併用することで、シミやニキビ、毛穴、小ジワなどの改善効果があります。また、個人輸入によるトレチノインクリームは、副作用などのリスクがあります。ご自分にあった製品を適切に使うことが大事です。もし何か問題があれば、医師に相談してください。

参考文献

FDAホームページ https://www.fda.gov/

J Eur Acad Dermatol Venereol. 1998 Sep;11 Suppl 1:S13-9

厚生労働省ホームページ

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html

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