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ヒアルロン酸によるほうれい線治療|効果と副作用のすべて

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この記事を読んでいる方は、ほうれい線をどうにか消したいと思っているのではないでしょうか?

化粧品やマッサージなどのセルフケアではなかなか消えないと感じている方も多いのではないかと思います。ヒアルロン酸はプチ整形の中でも特に広く行われている手軽な治療法の一つです。

特にほうれい線治療では最もスタンダードといっても過言でありません。多少内出血などのリスクはあるものの、施術後の腫れが少なく、また即効性があります。

意外と簡単そうに見えるヒアルロン酸注射ですが、意外と怖い副作用があったり、実は知らないでは済まされないこともあります。リスクを知らずにやりすぎてしまい、後悔してしまうということも可能性としてないわけではありません。

しかし、他にも様々な治療法がある中で、ヒアルロン酸の効果や持続時間などを熟知してうまく利用すれば、アンチエイジングの強力な武器にもなります。

今回は、そのヒアルロン酸注射によるほうれい線治療について解説していきます。

目次

1.ほうれい線とは

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ほうれい線は鼻の横から口角へ向けてできるシワです。

頬の皮膚が紫外線などの原因により薄くなり下がってくると、そのシワ寄せがほうれい線としてあわられます。ほうれい線の上の皮膚は筋肉などとの固定が緩いのに対して、ほうれい線上はじん帯により下の筋肉との固定がしっかりしてるため、上からの皮膚がそこでせき止められます。

頬の外側の皮膚が下がってくるとマリオネットラインができますが、ほうれい線とマリオネットラインが深くなるとつながったりすることもあります。また、皮膚が薄く伸びていても、頬の脂肪が多い場合は目立たないこともあります。

逆に、急激にやせた場合にほうれい線が急に目立つようになることもあります。

2.治療する前に知っておきたい!ヒアルロン酸注射について

2-1.ヒアルロン酸の成分

ヒアルロン酸とは、元々生体内にある成分です。弾力性・保水性がありジェル状の物質ですが、製品により硬さは異なります。アレルギーを起こす確率は0.05%未満で、安全性の高い成分としても認められています。基本的にはアレルギーテストは不要とされています。色は無色です。ボリュームを出すことにより、シワを浅くしたりすること以外に鼻を高くしたり、アゴを出すこともできます。

ヒアルロン酸は次第に体内で吸収されるため、効果の持続は半年から1年程度程度です。生体内にあるヒアルロン酸は、数日程度でなくなってしまいます。これは、生体内にヒアルロニダーゼという分解酵素があるためです。

製品化されたヒアルロン酸は、架橋剤という分解を予防する物質が入っており、長期持続するようになっています。架橋剤の混合率により固さが異なります。

また、分解されるまでの期間は凝集性の高さによっても異なります。これは、3次元構造がくずれやすいかどうかということで、ばらばらになりやすいものほど、生体内の分解酵酵素が接触しやすく、早く溶けていきます。

2-2.ヒアルロン酸の注射方法


① ほうれい線に直接注入する
シワのくぼみに沿って、充填するように入れていきます。

あまり浅く入れすぎるとミミズ腫れのように浮き出ることがあるので、適切な深さでいれることが重要です。
もっともオーソドックスな方法なので、この方法を行っているクリニックが多いです。

どのようなほうれい線に対しても効果がありますが、シワが非常に浅い場合はやわらかめのヒアルロン酸で浅めの層に打つ必要があります。特に下の方は固いヒアルロン酸を入れると凹凸感が表面に出てしまうことがあります。

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針は45度から60度の角度で刺し、引きながら少しずつ注入します。(リニアスレッディング法)針を刺す回数は法令線の長さによります。

2mm

注意点として、小鼻よりも2mm程度離して動脈内に注入しないようにする必要があります。投与量の目安は片側0.40.8cc程度です。

これはシワの深さによって異なります。

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ヒアルロン酸による法令線治療前後

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鼻横のくぼみは、ファンニング法といって、針を刺した状態から広く打つことで三角状のくぼみを改善することが可能です。

②ほうれい線以外へ注入して、間接的にほうれい線を目立たなくする
アラガン社が提唱しているヒアルロン酸の注射方法で、「ビスタシェイプ」という方法があります。

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「ビスタシェイプ」による治療前後の写真

これはほうれい線以外に頬にも打つことで、たるみを持ち上げて、間接的にもほうれい線を改善させるという方法です。

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ほうれい線から離れた「頬」にヒアルロン酸を入れて、ほうれい線を治療する方法です。

2-3.製品別に見るヒアルロン酸の持続時間 

 一般的に、半年から数年で吸収されてなくなります。
その期間は、製品により異なります。

なお、なくなるまでの期間と効果が持続する期間は多少異なります。

なくなり始めで満足度が落ち、「効果がなくなった」と感じることもあり得ます。
それは、元々の状態を忘れてしまうからです。

3.ヒアルロン酸注射の手順 

  ①カウンセリング
まず、メイクを落とします。メイクをしていると小ジワなどが正確に評価できない場合があります。

事前に写真撮影をします。仕上がりの状態や時間が経過した後に比較するためです。カウンセリングでは、気になる場所、どこまでできるのかを確認します。

特にほうれい線とマリオネットラインがつながっているような場合は施術範囲の確認は必須です。

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ほうれい線とマリオネットラインがつながっているような例

②麻酔
顔の中でも法令線は、比較的痛みを感じやすい場所です。

特に小鼻の脇は痛みを伴いやすいです。できれば麻酔を使用した方が我慢せずにすみます。無理にがまんすると、血圧が上がり、内出血を助長することもありえます。

麻酔用のテープまたはクリームで20分~60分程度作用させます。注射直前に氷や保冷剤などで冷却するとさらに痛みが少なくてすみます。

③マーキング
施術箇所に仕上がりの状態をイメージしながらペンでマーキングを行います。

これは慣れていれば不要な場合もあります。それは、シワそのものが治療箇所としてはっきり見えるためです。

④消毒
アルコールでかぶれる体質の場合は、グルコン酸クロルヘキシジンなど、非アルコール性のもので行います。

⑤注入
注入されたヒアルロン酸は一時的に水分を吸収することでボリュームが増えます。1週間程度で実質の注入量に戻ります。

それを計算してやや控えめに注入したほうが術後数日間に違和感なく過ごすことができます。どれくらい打つかはシワの深さによります。

これは医師の経験や腕によるところに拠るところが大きいですが、量によって料金も異なることもあるため、どれくらいの量を打つかどうかは事前に相談しておいたほうがよいです。

⑤注入後
鏡で確認した後に写真撮影を行い、記録として保存します。

これは、ヒアルロン酸が水分を吸収する性質があるためで、注入直後と数日後とでは多少ことなることもあるためです。また、時間とともにヒアルロン酸は吸収されていきます。

そのためにも直後の状態を記録しておくのは重要です。また、注入部位や注入量はカルテに記載されます。どれだけ注入したかが分れば、もしそれがうまく行った場合に次回も同様に行うことでうまくいく確率が増えます。

2週間~4週間後くらいに足りない場合は追加投与を検討します。

4.ヒアルロン酸注射で起こりうる副作用

比較的簡単にほうれい線を治療できるヒアルロン酸ですが、リスクは完全にゼロというわけではありません。

4-1.硬結(しこり)

柔らかいしこりが皮下に残ることがあります。特に同じ個所に施術を繰り返し行った時に起こりやすくなります。

溶解注射で対処可能です。 

注入後数日で腫れが出て異物肉芽腫と呼ばれる塊が皮膚の下にできることがあります。ケナコルトというステロイドの注射や皮膚を切開して洗浄、圧迫を約2ヶ月行い軽快した例が報告されています。

4-2.腫脹(腫れ)

通常ヒアルロン酸注射による腫れはそれほどひどくないことが多いですが、極端に腫れた場合はアレルギーなど他の合併症を考える必要があります。

4-3.疼痛(痛み)

事前に吸入麻酔や塗り麻酔を行ったり、注射部位を冷やすことで軽減されます。あまりにも強い痛みはトラウマになることがありますので、もし痛みに弱かったり希望がある場合は主治医に事前に相談すると良いです。

4-4.発赤

通常ヒアルロン酸注射で発赤が起こったとしても軽度のことが多いです。もし赤みが強かったり何時間も長引くようならアレルギーや血管の閉塞などの重大な合併症を起こしている可能性もありますので、直ちに主治医に連絡を取った方がよいこともあります。

4-5.組織壊死(血行障害)

ヒアルロン酸によるによる最も重篤な合併症です。

注入したヒアルロン酸が血管内に入り、血流が途絶えることで起こります。

ヒアルロン酸が血管を詰まらせ、その下流にある鼻への栄養が遮断された場合に起こる皮膚の壊死のイメージ図です。
これが起こった場合、直後から数時間で痛みや腫れ、皮膚の変色が現れます。

こうした合併症を防ぐため、カニューラが推奨されていますが、針・カニューラのいずれを用いたとしても起こり得ます。
しかもカニューラの太さを問わず、血管閉塞は起こりえるので注意が必要です。

ヒアルロン酸注射後に起こった鼻の壊死
[Plast. Reconstr. Surg. 140(61)2017で報告されている、実際に鼻部が壊死した例のイメージ図]

予防方法としては、同じ箇所に繰り返し施術を避けることと、細い針や鈍針を使うこと、1カ所に大量に投与しないことです。

この場合の治療法は、マッサージやプロスタグランジン軟膏の外用、抗生剤の予防投与、ヘパリン(抗血栓剤)投与です。この場合、速やかに対処する必要があるため、担当医に連絡する必要があります。

この合併症に対しては、早急に対処しなければならないため、帰宅後も最初の24時間はこまめに観察することが重要です。

4-6.色素脱失・色素沈着

皮膚の色が変化することがあり得ます。炎症や血管の塞栓に伴うもののあるので注意が必要です。

4-7.失明

注入中から注入直後のタイミングで発生する重篤な合併症です。

たいていの場合、失われた視力は戻ることはありません。

目の近く以外の箇所(法令線含む)でも失明は起こりえるので注意が必要です。
その理由は、顔の動脈はネットワークが豊富で、離れていたとしても、目の方へ必ずつながっているためです。
最終的に網膜を栄養している動脈への血流が途絶えると失明が起こります。

視力障害以外に眼球運動障害(眼球が動かなくなる)や眼瞼下垂(まぶたが下がる)も起こることがあります。

ヒアルロン酸で失明が起こりうる箇所

治療法は、マッサージやステロイド、溶解注射ですが、眼科医の診察も不可欠です。

なお、2015-2018年の3年間で、フィラーによる失明の症例報告は48例あります。(ヒアルロン酸以外のフィラーやほうれい線以外の部位の注入も含む)

4-8.注入後の移動(位置ずれ)

特にまぶたなど皮下組織が粗な部位で起こったという報告があります。対処法としてはヒアルロン酸溶解注射で一旦溶かすことです。

4-9.溶けずに残る

通常は生体内の分解酵素によって溶けるのですが、まれにヒアルロン酸がダマになると数年以上溶けずに残ることがあります。

4-10.内出血

血管に針が当たることで生じます。当たった瞬間に出血が起こるので、その時に数分間圧迫することで広がることを避けられます。

また、最初の24時間は力を入れたり走ったりしない、あるいは飲酒や長時間の入浴を避けることで、施術後の内出血が発生する確率を減らせます。

先端が丸い鈍針を使うことで発生率を下げることができるとされています。

4-11.アレルギー

ヒアルロン酸そのものかヒアルロン酸に入っている架橋剤でおこることがあります。直後に起こることもあれば数ヶ月から数年たってから起こることもあります。

ヒアルロン酸でも初回治療時は皮内テストによりアレルギーが起こりうるかどうか予測可能です。アレルギーが起こった場合の治療法としては、ステロイドや抗ヒスタミン剤の投与やヒアルロン酸溶解剤の注射を行います。

注射部位に赤みが出たりした場合は、早めに医師に相談しましょう。

5.ヒアルロン酸の技術的な原因による合併症

5-1.過量投与

くぼみ・シワの程度よりも多く入れすぎるとふくらみとして残ることがあります。

ふくらんだところを軽く崩すようにぐりぐりマッサージにすることで 高さを調整するかヒアルロン酸分解酵素により一度リセットする方法がありあります。

ただし、マッサージのし過ぎにより形が崩れるリスクがあり、また一度溶かした場合はシワやくぼみがある状態に戻ってしまうことになります。

なお、ヒアルロン酸は注入後数日でいったん水分を吸収する性質があり、その後徐々に戻っていくことも考慮に入れる必要があります。

5-2.入れる層が浅すぎる 

ヒアルロン酸を浅い層に入れてしまった場合には、凹凸感が出たり、表面から青白く透けて見えることがあります。

そうなってしまった場合は、マッサージを試みるか、溶けるまで待つ、あるいはヒアルロン酸溶解注射で溶かすしかありません。

6.ほうれい線へのヒアルロン酸注射の料金

ヒアルロン酸は1本(1ccが目安)当たり数万円~10万円前後となっていることが多いです。料金に幅があるのは、自由診療であることと、製品の原価に差があったり、技術的な自信が上乗せされているからです。

投与量によって料金が変わってきますので、カウンセリングの際に予算の提示をしたり、見積もりを出してもらうことや、追加料金がかからないことを事前に確認すること(麻酔料金などがかからないかなど)が重要です。

その他、量にかかわらず、ほうれい線のヒアルロン酸注射はいくらという設定をしているところもあります。

あまりにも安価な場合、質が悪いヒアルロン酸を使っていることもあるので、念のために事前にどの製品を使っているか確認した方がよいです。

その他注意すべき点としては、少量(0.1ml単位)で施術をしているクリニックの場合です。その場合、注射器が他の患者さんと共有のものである場合、ウイルス感染(肝炎、HIVなど)のリスクがありますので、必ず担当医に確認した方がよいです。

7.ヒアルロン酸を溶かす方法

ヒアルロン酸分解酵素を注入することでヒアルロン酸は溶かすことができます。

これは注入直後にヒアルロン酸が溶けて、すぐにボリュームダウンさえることができます。ただし、注射による水分によるむくみや腫れ、内出血のリスクがあります。

また、アレルギー反応を起こすこともあり、事前に腕などに少量注入してアレルギー反応がでないか、皮内テストを行ったほうがよいです。

アレルギー反応が出た場合、赤みや腫れを伴うことがありますが、これは1ヶ月程度でおさまります。知っておくべき点としては、量を調整しながら部分的に溶かすことはできなということです。

8.ほうれい線治療の効果を高め、失敗を避けるために知っておくべき5つのこと

8-1.深いシワから治療し、最後に浅いところを仕上げる

まずどこを最初に治療したらもっとも最低限の量でシワを目立たなくさせることができるかを考えます。

細かいシワは、深いシワをまず目立たなくさせてからじっくりと治療します。

8-2.注入したい深さによって針の向きを変える

針のベベル(針先のカットされた断面)の向きは深いところでは上向き、浅めのところでは下向きにして注入します。

浅く入れすぎるとふくらんだり、皮膚が青白く見えることがあり注意が必要です。 

8-3.アレルギーによる失敗は事前に皮内テストで避けられる

コラーゲン注射はアレルギー発生率が比較的高いため、皮内テストを行うことを推奨されていますが、ヒアルロン酸も可能性はゼロではないため、初めてヒアルロン酸注射をされる方は皮内テストを行ったほうがよいでしょう。

皮内テストは、腕など目立たない部位に少量注入する検査です。もしアレルギー反応があれば、赤みや腫れが出ます。

1年以上腫れが続いたという例も報告されています。 

8-4.最も重篤な合併症である血管閉塞を避けるには?

長持ちするヒアルロン酸製剤は架橋剤が多く含まれており、粘性が高くなっています。

そういった製品は太い針で入れることになり、血管閉塞の合併症が高まります。

また繰り返し同じ部位に注入することで、栄養血管が少しずつつぶされて最終的に完全に血行が途絶えてしまうと言われています。

ヒアルロン酸は吸収されるために1年に1回程度は入れないと維持できません。かと言って非吸収性の製剤はより移動したり血管閉塞、異物肉芽腫の可能性があります。そのためヒアルロン酸は数回程度で中断してグロースファクターや糸によるリフトなどの手段に切り替えるいうのもおすすめです。

8-5. ほうれい線治療のその他の有効な手段 

グロースファクターは皮膚のコラーゲンを増やし、シワを目立たなくさせることができます。増えるコラーゲンはご自身のものなので吸収はほとんど起こらず、数年以上持続します。

また個体の異物を注入するものではないため血管閉塞のリスクはありません。しかしクリニックごとに薬剤が異なったり、注入技術によって大きく結果に差が出たりすることがあります。

また特にPRP(血液を採取して加工したものを注射する治療法)と混ぜたものなど、種類によってはしこりになるリスクもあります。

その他糸で皮膚をリフトアップさせてほうれい線を目立たなくさせる方法があります。糸には溶けるものと溶けないものがあり、溶けないものの方が長期持続します。

物理的に持ち上げたとしても数年で徐々に戻る傾向がありますが、追加で入れることで長期的にほうれい線が目立たない状態を維持できます。なお、糸は異物なので感染のリスクがあります。

9.ヒアルロン酸以外の治療法との比較

9-1.レディエッセによる注入治療

レディエッセは、カルシウムハイドロキシアパタイトを主成分とする注入剤です。

1年半程度と長期持続します。ヒアルロン酸注射のように溶解注射がないために、何かあった場合は溶けるまで待つことになります。レディエッセは色が白いため、浅く入れすぎると白く見えることがあります。

また比較的太い針で入れる必要があり、出血、血管閉塞のリスクもあります。料金は1.5cc78万円くらいです。

9-2.高周波などの照射治療

数カ月かけてコラーゲンを増やすことでたるみ・シワを改善させます。直後は熱による膨張でシワが浅くなったり、頬が持ち上がったりする即時的な効果があります。

顔全体に照射することで皮膚が引き締まりリフトアップしますが、ヒアルロン酸のように局所にダイレクトに効かせるものではないため、効果は劇的なものではないことに注意が必要です。

料金は機械によって大きく異なります。数万円~20万円くらいが目安です。

9-3.フェイスリフト手術

もみあげ付近の皮膚を切除することで皮膚を引っ張り上げる方法です。頬の深いところにある膜も含めてリフトアップ処理することもあります。

手術方法はいくつかありますが、腫れや内出血などのダウンタイムも相当なもとがあり、また費用もヒアルロン酸よりもかなり高額です。

顔面神経麻痺や血腫、皮膚壊死などの合併症がありえます。

9-4.グロースファクター注入療法

グロースファクターは皮膚のコラーゲンを増やし、シワ・たるみを改善する効果があります。

効果は数年単位で長期持続することが多いですが、クリニックによって薬剤や注射方法が異なるので、各クリニックの症例写真などを参考に選ばれるとよいでしょう。

リスクは、腫れ、内出血があり得ます。使用薬剤や注射方法によっては、しこりや段差、凹凸(おうとつ)が生じたり、変化に乏しい可能性もあります。また、脂肪注入やPRPと併用するとしこりになるリスクが高くなるので注意が必要です。

料金は5~18万円程度とクリニックによって差があります。

詳しくは、「グロースファクター|これから受ける方が必ず知っておきたい全知識」を参考にしてください。

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グロースファクターによる法令線治療例(6か月後)

法令線以外に目の下、フェイスラインにも注入しています。

10.まとめ

ヒアルロン酸は正しい方法で行えばほうれい線を手軽に目立たなくさせることができます。しかし、中には重篤な合併症も起こりうるということを念頭に置く必要があります。もしトラブルが起こった場合は早めの対処でダメージを最小限にすることが可能です。

参考文献
J Clin Dermatol.8(4). 2009:301-307
Facial Plast Surg Clin Am. 16. 2008:345-355
Ophthal Plast Reconstr Surg. 31(4). 2015: 257-262
Derma.165(4).2010. 14-19
Aesthet Surg J. 2019. 39(6). 662-674.

 

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