そばかすがあると顔の目立つ部位だけに困りますよね。
そばかすは頬や鼻のあたりにできる茶色の細かいシミです。
そばかすは体質もあるので、うまく付き合うことでキレイな状態を維持することも可能です。
逆に、間違った治療法は肌を痛めたりします。
今回はそばかすの原因と治療法をお伝えします。
ぜひ参考にしてください。
目次
1.そばかすとは
両頬・下瞼・鼻を中心とした部位にできる、1mm~5mmの薄茶色のシミです。
顔全体に出ることもあります。
思春期で目立つようになり、中高年になると目立たなくなる特徴があります。
白人に多く、日本人では色白の方に出やすい傾向があります。
また、そばかすは腕や肩、手の甲など日光に当たる部位にも生じることがあります。
遺伝することもあり、出るか出ないかは体質的な要因も大きいです。
そばかすの例①
そばかすの例②
・日光によるシミ(老人性色素斑)と異なる点
老人性色素斑は子供の時はできないのに対して、そばかすは子供の時からできる点が異なります。
そばかすの場合、分布が一様であることが多いです。
老人性色素斑は、形が丸とは限らず、いろいろなパターンが混ざったりすることが多く、厚みがあることもあります。
日光によるシミ(老人性色素斑)の例
2.そばかすができる原因
一つは体質によるところが大きいです。
そのため治療しても再発することが多いです。
また、紫外線により悪化します。
逆に冬場など紫外線を浴びる機会が少ないと自然と良くなることも多いです。
そのため、完全には治癒しないことを考え、うまく付き合うことを目標にするとよいでしょう。
3.そばかすの治療法
基本はクリニックで光治療を行った方が早くきれいになります。早く治したい方はこちらがお勧めです。
再発したとしても、また気軽に行うことができます。繰り返し行うデメリットはありません。
また、機種によっては小ジワや毛穴を目立たなくさせるという作用を持つものものあります。
内服は数ヶ月単位で時間がかかる上、積極的に治すというよりは時間をかけて目立たなくさせるというイメージです。
トレチノイン・ハイドロキノンによる軟膏治療も数ヶ月単位で時間がかかりますが、こちらは小ジワ改善効果など全体的な若返り効果もあります。
ただし、肌が弱くかぶれやすい方は、治療中に皮膚が赤くなったりすることがあります。
ケミカルピーリングは、劇的な効果はありませんが、皮膚がつるつるになるなど、副次的な作用もあります。
費用も比較的安く、他の治療が浸透しやすくなるというメリットもあるため、皮膚がごわついている方は1回~数回程度行うとよいでしょう。
3-1. 光治療(フォトフェイシャル、IPL)
そばかすには光治療が最も適しています。
光治療は、メラニンに効果がある照射治療の一種です。
Qスイッチレーザーは1個1個の見えるシミをピンポイントで当てていくのに対して、光治療は全体をくまなく照射します。
そばかすは見えないところにも実はうすくできていることが多いので、光治療で全体的に照射したほうがきれいになります。
また、光治療はQスイッチレーザーのようにテープをしばらく貼ったりするようなことは必要ないので、日常生活には影響はありません。
ただ、そばかすは日光によるシミとは異なり、体質によるところが大きいので、紫外線を浴びると治療後に再発することがあります。
治療前
フォトRF1回治療1週間後
光治療(フォトフェイシャル、IPL)の手順
- メイクを落とします
- 顔全体にジェルを塗ります
- 照射(15~20分程度です)
- ジェルを落とします。
- 小さいかさぶたが1週間後くらいに浮き出ることがありますが、無理にとらずにそのまま放置して下さい。自然にきれいになります。
費用:1万円~4万円程度
月1回程度を改善するまで繰り返します。
デメリット:腫れや痛みなどはほとんどありませんが、やけどのリスクなどがあります。
そばかすは特に鼻を中心にできやすいです。
ハンドピース(機械の先端)を鼻の曲面にフィットさせないと、接触不良によりやけどを起こしやすいです。
ジェルをたっぷりつけて施術を行うことと、鼻のあたりは1発1発を丁寧に当てていく必要があります。
3-2. トレチノインとハイドロキノンによる軟膏治療
トレチノインは皮膚の代謝を高めて、新しい皮膚に入れ替える作用があります。
また、ハイドロキノンはメラニンを作らせないような作用があり、皮膚を白くさせます。
ハイドロキノン単独の治療を行うこともありますが、両者を併用したほうが早くきれいになります。
トレチノインやハイドロキノンは皮膚が弱い方は赤くなったりすることがあります。
使い始めにそういった症状が出た場合は、一旦中止して医師に相談しましょう。
3-3. 内服薬
内服薬は医療機関で処方してもらうか、薬局や通信販売で市販されているので購入できます。
速効性はありませんが、数ヶ月単位で内服することで体の中から皮膚をきれいにしてくれます。
・ビタミンC
抗酸化作用があり、組織を破壊するフリーラジカルを除去します。
また、皮膚のコラーゲンの生成に不可欠な物質でもあります。
皮膚の色素細胞(メラノサイト)がメラニンを生成するのを抑制するはたらきがあります。
直射日光に皮膚をさらすと、 メラニンの量が増え、皮膚の色が黒くなりますが、その色素沈着をビタミンの還元作用により軽減させます。
・ビタミンE
正常な代謝の維持や皮膚損傷に対する保護作用があります。
また、抗炎症作用があり、紫外線のダメージから細胞を守るはたらきがあります。
・L-システイン
アミノ酸の一種で、皮膚形成に不可欠な成分です。
切り傷ややけどでの治癒を促進する作用があります。
また、抗酸化作用があり、紫外線からのダメージを防ぎます。
市販薬の場合、上記の成分が含まれているシスティナCがおすすめです。
システィナC(出典:第一三共ヘルスケア)
1回2錠服用(毎食前または後)
80錠 1800円(税抜き)
210錠 3800円(税抜き)
3-4. ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは薬剤を数分間皮膚に直接塗り、余分な角質を除去する治療法です。
角質にあるシミも一緒に除去することができます。
月1回くらいの頻度で数回程度行うとよいです。
あまりずっと続けすぎると、バリア機能が壊れて、乾燥や赤みの原因となりますので注意しましょう。
3-5. ビタミンC誘導体のイオン導入
イオン導入は微弱な電流を介して、薬剤を皮膚に浸透させる治療法です。
通常の塗り薬に比べ,数十倍浸透するといわれています。
ケミカルピーリング後に行うと浸透力が高まっているため、さらに効果が期待できます。
ビタミンCは前述のように、メラニン色素の合成を抑えたり、活性酸素除去作用があり、シミ・くすみを改善させる作用があります。
4.自宅で行うそばかすの予防法
そばかすは、紫外線で悪化します。
帽子やサングラス、日焼け止めで紫外線から肌を守りましょう。
PA+++以上、SPF30前後のものを選ぶとよいです。
日中は屋内でも紫外線が入るので、家の中でも日焼け止めを塗ったほうがよいです。
5.まとめ
そばかす(雀卵斑)は紫外線で悪化する体質によるシミです。
完治することはないので、気づいたらまた出てくることがあるかもしれません。
しかし、予防に努めたり、こまめに治療ことできれいな状態を維持することは可能です。